いまや、世界中で食されているフィッシュアンドチップス。白身魚のフライとポテトフライがセットになっているイギリスのファストフードで、モルトビネガーをドバドバかけて食べる。
イギリス料理は「まずい!」と言われているが、筆者はこのフィッシュアンドチップスに目がない。しかし、自分で作ろうとするとどうもべちゃっとなってしまい、本来の「カラッ、サクッ」が出せない。
本場イギリスの味はどんなものだろうと思い、仕事で出かけた際にいろいろなフィッシュアンドチップスを食べてみた。
フィッシュアンドチップスに使用される魚の種類
ひとくちに「フィッシュアンドチップス」といっても、本場イギリスではいろいろな白身魚を使用する。
店によっては魚の種類がメニューに書かれているため、ただ「フィッシュアンドチップス」といって注文しても通らないことがある。
最低限、以下の種類くらいは覚えて注文するのがよさそうである。
- コッド(Cod、タラ)
一番人気のフィッシュアンドチップスの王様。厚みのあるジューシーな白身とサクっとした衣とのハーモニーが絶妙。 - ハドック(Haddock、タラの一種)
コッドとよく似ている。 - プレイス(Plaice、カレイの一種)
コッドよりも繊細な味。 - ドーバー・ソール(Dover Sole、舌ビラメの一種)
舌ビラメの一種で、グルメに好まれる高級魚。 - スケート(Skate、エイの一種)
羽のような見かけだが美味。通好みの魚。 - ロック(Rock、小ザメの一種)
身は少し蛋白でドライな感もするが、好む人もいる。
モルトビネガーはフィッシュアンドチップスに欠かせない
ただ塩味やレモンで食べてもおいしいが、フィッシュアンドチップスにモルトビネガーは欠かせない。
モルトビネガーとは、大麦麦芽が原料の麦芽酢のこと。
筆者としては、これを置いていない店は”もぐり”だとまで判断してしまうほど重要なアイテムだ。褐色の液体を、フィッシュアンドチップスにどばどばかけて食べるのが通の味。
このモルトビネガー、割と日本でも浸透していて、主に海外食材専門店などで入手できる。
モルトビネガーとフィッシュアンドチップスは最高の組み合わせだ。
実際に食べてみた店
仕事の合間を縫って、又は立寄った場所で注文したフィッシュアンドチップスを3点紹介する。
Fryer’s Delight
事前に下調べをした中で、行ってみたいと思った店。
イギリスのウェブサイト「Best Fish and Chips in London」でも、いつもトップ10にランキングされる常連店だ。訪れた時もそうだが、いまだにウェブサイトはない。
この店では、上述のように魚の種類でオーダーする。この時はコッドを注文した。出てきたものはとても大きく、日本人ならこれだけで食事になる。
【最寄り駅】地下鉄セントラルラインまたはピカデリーラインのホルボーン駅。
St.Andrews Links Clubhouse
視察で訪れたセントアンドリュース、リンクス・トラスト・クラブハウス内のレストランにて。
このレストランは、ラウンド終わりにゴルファーたちが食事をするところだ。スコットランドのフィッシュアンドチップスはどうなんだろう?と思い、頼んでみた。
レストランなのでファストフード感はなく、ちょっとしたランチメニューだ。
フィッシュアンドチップスというメニューは1種類だけ、魚の種類は選べない。Fryer’s Delightでの大きさが気になったので、ハーフサイズで頼んだ。
上品にガーゼでレモンを包んだもの(手が汚れないように)や、2種類のソースがついてきた。ソースの味を確かめつつも、やはりモルトビネガーは欠かせなかった。
セントアンドリュース、オールドコースで確実にプレイできる「オールドコース・エクスペリエンス(下記)」に申し込むと、このクラブハウスのレストランで食べることが出来る。
【関連記事】
Harry Ramsden’s @Glasgow Airport
イギリス中に店舗があるフィッシュアンドチップスの大型チェーン店。グラスゴーから帰国する際、空港内にあったのでトライしてみた。
こんなに小さい出店のような店舗だったが、メニューはコッド、ハドック、プレイスなど魚の種類と大きさを選べる本格派の店。
下記画像はハドックのハーフサイズ。イギリス最後の食事に、パブスタイルでビールを添えて。
似たようなものは日本でも食べることが出来るが、これらはやはりイギリスに行かなければ食べられない。
コメント