ラグビー・ワールドカップは、予想外の盛況で幕を閉じました。その熱気の中で、じわじわとトレンドとして挙がってきたワードが「スポーツホスピタリティ」でしょう。大手旅行会社が海外ホスピタリティサービス会社と提携して、今回のワールドカップで「ラグビー観戦ホスピタリティパッケージ」を販売したことで、気になった方も多いはず。
では、ラグビー・ワールドカップが終了した今、スポーツホスピタリティはなくなってしまうのでしょうか?
答えはNoです。
そもそも、日本ではこのスポーツホスピタリティ自体「にわか」だったかもしれませんが、海外においては古くからスポーツホスピタリティこそスポーツ観戦の基本であり、それは今後も変わらないからです。
そして様々なスポーツ観戦の中で、テニスこそスポーツホスピタリティサービスを利用すべき観戦スタイルとして、改めてご案内したいと思います。
海外のスポーツ観戦にはほとんどスポーツホスピタリティがある
はじめに「スポーツホスピタリティってなに?」という方は、以下記事をお読みください。
スポーツホスピタリティの起源は、イギリスの競馬観戦といわれています(諸説あり)。イギリス競馬といえば「ロイヤル・アスコット」ですね。ロイヤルとつく通り、イギリス王室が主催する競馬で、イギリスでは「ロイヤル・ミーティング」とも呼ばれています。
つまり王室主催のスポーツ観戦、いわゆる「社交場」なのです。
「社交場」へは、招かれた人たちがその場にふさわしい装いで出かけ、アフタヌーンティーのテーブルを囲みながら競馬を観戦します。おそらく、そこでは競馬の結果などそっちのけ、社交界のことやビジネスのことなどの話のほうが盛り上がっていることでしょう。
上記記事内でもふれたとおり、スポーツホスピタリティはビジネスミーティングの場でもあるのです。
競馬から派生したスポーツホスピタリティは、その後ヘンリー・ロイヤル・レガッタ(ボート)、ウィンブルドン(テニス)へと広がり、イギリスの夏の三大社交場になりました。
そして、王室主催でなくてもスポーツホスピタリティは浸透していき、同時にその他の国(主にアメリカ)でも新しいビジネスの場として広がっていきます。その後、オリンピックやこの度のラグビーをはじめとする各ワールドカップでも、スポーツホスピタリティが観戦の中心となって行きました。
筆者が最初に出会ったのは、もちろんウィンブルドン。イギリス伝統のテニス選手権で、ケント公爵がクラブ会長を務めています。
ビジネス以外でスポーツホスピタリティは利用できない?
スポーツホスピタリティは社交場として、また現在ではビジネスの場としてスポーツ観戦の中心となっていますが、ビジネス以外の人が利用できないかというと、まったくそんなことはありません。
むしろ、どんなスポーツでも、そして誰でもホスピタリティパッケージを利用して観戦して頂きたいくらいです。
理由1 サービスにふさわしい観戦エリアのチケット
ホスピタリティパッケージは、観戦チケット+ホスピタリティサービスが含まれるスポーツ観戦パッケージです。その観戦チケットは、いずれも観戦にちょうど良い席のカテゴリーやシートエリアチケットであること。
ウィンブルドンを例にとってご案内すると、用意される観戦席はけっして最前列の席ではありません。また、最上部で選手が米粒ほどにしか見えない席でもありません。
このパッケージを申し込んだ方のステイタスを保持するカテゴリーや観戦エリアでありながら、ほどよくコート全体が見え、なおかつ夏の太陽の日差しにさらされるようなことがなく、ちょうど日陰になるような席のチケットが含まれています。
理由2 手軽にイギリスの社交場を体験できる
何度も言いますが、スポーツホスピタリティは社交場です。ですが、およそ社交場とは無縁の日本人が、普通の社交場にいきなり入ることが出来るでしょうか?おそらく、招待されない限りそこへは入ることが出来ません。
けれども、スポーツホスピタリティなら、そのパッケージを申し込めば誰でも社交場を体験出来るのです。「社交場」というとフランスの社交界を思い出す方も多いと思いますが、この場合はそのような堅苦しいものではありません。その場にふさわしい装いで、スポーツ観戦も楽しみ、ゆったりとした食事とアフタヌーンティーやシャンパン・レセプションでその場の雰囲気を楽しむ、これが現代のスポーツホスピタリティです。
会場はいずれも、訪れた人を最大限満足させるサービスを提供します。夏の時期の観戦であれば、涼しいエアコンディショニングの中でも観戦できるよう巨大スクリーンを用意し、商談も進めたい時はパソコンやタブレットがストレスなく見れるようWi-Fiを完備しています。そしてパウダールームさえも華やか。
観戦チケットだけを購入するよりは割高ですが、主催者(のもと、取り扱う公式代理店)が公式に用意したものですから、訪れた人を必ず満足させるおもてなしで、スポーツ観戦を楽しむことが出来ます。
理由3 でも、やっぱりビジネスにこそスポーツホスピタリティ
無機質なオフィスの会議室での商談より、晴れやかな青空のもので一緒にスポーツを観戦し、スターシェフが手掛ける最高の食事とワインで一緒に語らうほうが、ビジネスの話も進むというものです。
2020年度ウィンブルドン・オフィシャル・ホスピタリティパッケージでは、伝統のアフタヌーンティーのほか、バトラーサービスにウィスキー&シガーバーを用意していますので、食後の商談にも利用できます。
また、Nitto ATPファイナルでは、多くのお客様を迎えられるよう15~18名での利用が可能なプライベートスイートを用意しています。ビジネス販促としてお客様を迎えたり、各種インセンティブにもご利用できます。
一日中観戦では、本来のスポーツ観戦は楽しめません。海外までスポーツ観戦に出かけるのですから、一流のスポーツをライブで観戦したら、その国の一流のサービスも一緒に体験して頂きたいものです。
テニス観戦こそホスピタリティサービス
現在当社ウェブサイトでは、以下において各スポーツホスピタリティパッケージをご案内しています。
- 全仏オープンテニス(公式)
- ウィンブルドンテニス(公式)
- Nitto ATPファイナル(公式)
- フォーミュラ1(公式)
また、全英オープンゴルフ観戦におけるホスピタリティパッケージは、契約の都合上ウェブサイトに掲載はできませんが、取り扱うことは可能です。
これ以外は観戦チケットのみ、またはシンプルな観戦チケット+宿泊パッケージです。
本題に戻りますが、なぜテニス観戦こそホスピタリティサービスを利用したほうが良いのか?
それは、テニス自体が社交場という概念から生まれたスポーツだからです。
イギリスの社交界で男女問わず人気だったテニスは、ウィンブルドンから世界へと広がりました。
今ではウィンブルドンでさえ、地元の人達は入場券だけ入手してマレーマウントでピクニックを兼ねて観戦する気軽なスポーツ観戦スタイルですが、センターコートをはじめとするショーコートでは、やはり社交界ならではの装いがあってこそです。
ですので、ウィンブルドンだけに限らずテニス観戦においては、Tシャツに短パンというスタイルではなく、社交界にあった装いで観戦するのが良いと考えます。
それには、ホスピタリティパッケージを利用することが最も適しているでしょう。
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