ペスカーラ中央駅
海岸と山に囲まれたアブルッツォ。海沿いは便利なアクセスながら内陸へ行くにつれて不便になっていきます。その不便さを少しでも解消すべく、イタリア国鉄(FS)を中心としたネットワークを中心に紹介します。
アブルッツォのアクセス
レンタカーは交通網がないところへも自由に行くことが出来て便利ですが、行く先々で美味しいワインを飲んだら運転することが出来ません。アブルッツォに限らず、グルメな人には鉄道やバスでのんびりと旅することをお勧めします。
鉄道
北はヴェネチア、ボローニャから海岸線沿いのルートでペスカーラへ到着(フレッチャビアンコが運行しています、終点はレッチェ)、又はローマとペスカーラを快速列車で結んでおり、ペスカーラ中央駅がアブルッツォのターミナル駅になります。
内陸部はペスカーラ~テラモ間、スルモーナ~ラクイラ間を直通列車(それぞれ始点、終点)が運行しているほか、ローマ~ペスカーラ間はアブルッツォ州を横断するように鉄道網が走っています。
Adoriatico Sangritana鉄道
ペスカーラより南のキエティ県へはAdoriatico Sangritana鉄道がイタリア国鉄(FS)との共同運行で、オルトーナ、ランチアーノへの列車を運行しています。2014年アブルッツォを訪れた際はこの鉄道網を利用して周遊しましたので、以下をご覧ください。
バス
鉄道が網羅されていない町への移動はバスのネットワークを利用します。Adoriatico Sangritana鉄道はバスも運行しており、南部のペスカーラ県からキエティ県はこのバスを利用すると、鉄道では訪れることのできない小さな町や村まで行くことが出来そうです。それ以外の地域でもそれぞれバスルートが発達していますので、事前にスケジュールを確認しておけばやはり小さな町を訪れることが出来ると思います。
このバスのスケジュールを確認するのに便利そうなウェブサイトを見つけたので以下をご覧ください。
トップページの「I want to go by Bus」というところに出発地、目的地を入力すればバスの時刻表を検索できるものです。
イタリアの最も美しい村々(I Borghi piu belli d’Italia)
タリアコッツォ
フランスから始まった「美しい村々」への取り組みはイタリアへも広がり、今ではベルギー(ワロニー地方)、スペイン、ルーマニア、ケベック(カナダ)、そして日本や韓国にもその団体作りが広がっています。各国がその美しさや残すべき遺産価値を審査・登録している村々で、いわゆる観光地ではないけれども、それぞれ独自の美しい景観や他に類のない村の形状、その成り立ちとなる歴史などどれも訪れるに十分な価値があります。
イタリアの場合ほぼ全土に美しい村々がちりばめられており、アブルッツォでも22の村が登録されています。2014年にアブルッツォを訪れた際には公共の交通機関を利用して訪れることが出来る村としてタリアコッツォを訪れましたが、スケジュールの都合上訪れたのはこの1つだけ。ところがアブルッツォ周遊の拠点の一つとして選んだスルモーナ周辺には、実に多くの美しい村々が点在していることが帰国後わかりました。上述のローカルバスを利用すれば訪れることが出来る村ばかりです。中にはタクシーを利用すれば10分程度で到着する村も。スケジュールの都合とはいえ、何とも惜しいことをしたなという感じです。
以下はスルモーナからバス又は鉄道を利用して訪れることが出来る村々です。
- Pacentro
- Introdacqua
- Navelli
- Pettorano sul Gizio
- Scanno
- Villalago
- Popoli(なんと電車でスルモーナから2駅!)
フランスをはじめ美しい村々巡りに魅せられた自分としては、再度アブルッツォを訪れ是非訪問したいと思っています。
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